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No.35 復帰はハッタリ

Posted by Cafe Bleu on   0 


こんにちは。店主です。
このコーナーでは、私が「へそまがり美容師」になるまでの紆余曲折などを綴っています。

ためになるかどうかは ちょっと謎ですが、興味のある方はお暇な時にでも読んで
みてくださいね。 (そういうのいいや・・・って方は遠慮なくスルーしてください。) 

最初から読みたくなった方は「もくじ」からどうぞ。





DSC01944.jpg

No.34 からのつづきです。

バイトばかりしている場合じゃありません。
夢を忘れかけていましたよ(笑)

稼いだお金で、次なる目標に向かおう!

ここはもう一度、
一からやり直す気持ちで「普通の美容室」に勤めようと決めました。


・・・と、決めたのはいいのですが、
その前に、まずは働く店を決めないとね(笑)


まずは店探しです。

今までの店からできるだけ遠い場所で
通勤に時間がかからないところで、
バイトしなくても暮らして行ける給料を貰えるところ・・・

と探していると、
池袋の少し先にある駅の、とある店を見つけました。

前にも書いたように、
「日刊アルバイトニュース」みたいなもので探したように思います。
(今みたいに情報がなかったのですよ。)


そして電話をして、すぐさま面接に向かったのですが・・・

そこは初めて降りる駅で、土地勘も全く無い場所。
正直、池袋から先の方って
ほとんど行ったことがなかったのですよ(笑)

30年近く昔の東京って今のように綺麗な街ばかりでは
なかったですからね、降り立ったその「駅」に
何とも言えない「絶望」を感じたのを憶えています。

(そりゃ~原宿青山とは違うよ)

でも、食べるため、夢に向かうためには
働かなくてはいけません。 とにかく面接に受かる事です。


そして、さんざん道に迷った挙句
たどり着いた店は、
「ビルの2F」の角のガラス張りのサロンでした。

ああ、よくある「街の美容室」だなぁ。。。

中に入ると、セット面が4席ほどの
小さくもなく大きくもない、程よいスペース・・・

早速そこで面接開始です。

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オーナー: 「なんか凄い有名店にいたのに、ウチなんかでいいの?
       ・・・ところで、どこまで出来るのかな?」

  私 : 「私でよければお願いしたいのですが・・・ハイ!カットできます!」




ハイ、ここで嘘をつきました。(笑)


私は技術者として店でカットなどしたこともないし、
あくまでも練習でやってただけの自己流です。

ハッタリをかませ過ぎて、もう戻るに戻れない状態
自分で追い込んでしまいました。


オーナー: 「いつから来れる?今日からでも大丈夫かな?」

  私 : 「えっ・・・はい大丈夫ですが、
       今日は道具は持ってきていませんがよろしいですか?」


オーナー: 「いいよ。取りあえず働いてみようよ!」

       「ところで、美容師免許持っているよね?」

  私 : 「はい。もちろん有ります!」

オーナー: 「じゃ、よろしくね!」



という事で、急遽その日から働くことになってしまいました。

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私以外にスタッフは4人。

オーナーを含め総勢6人となるこの店ですが、
この広さで6人も要らないだろう・・・と思いながらも、

働かせて貰えるなら そんな疑問はどうでもいいことです。
とにかく働きましょう~~~!


そして、
スタッフを紹介してもらったのですが、
どの店でも有りがちな「マウンティング」が始まります。(笑)

「なんで前の店 辞めたの?」
「歳いくつ?」
「仕事はどれぐらいできるの?」
「前の店 芸能人来た?」

・・・ま~質問攻めの嵐(笑)

そして極め付け、
オーナーの「片腕」らしき同い年の方がいたのですが、
常に上から目線で話しかけるのです。

これには少々戸惑いましたが、
あくまでも私はよそ者ですからね、

徐々に頭角を現せばいい事なので、
まずは従い、彼のアシスタントから始めました。

さあ、最初の仕事です。

彼がカットしたお客様の「ブロー」を頼まれました。
それを10~15分で完璧に仕上げたのですが・・・

「うまいね~。流石だわ!」

とお褒めの言葉お頂き、
その日は何とかクリアーしました。


それから、毎日その店に通うことになるのですが、
とにかく「通勤ラッシュ」がマジできつかったです。
毎日揉みくちゃです。ヨレヨレです(笑)

そして、通い始めて少しすると、

自分の「技量」がまわりに理解されたようで、
知らぬ間にNo.2の座を頂戴していました(笑)

たった半月で・・・

まあそれは有難いのですが、私が素直に思ったこと・・・


「この店大丈夫か?・・・」


自分がハッタリかまして入ったことに、
少しは「疑って」欲しかったです。

私のこの程度の技量では まだまだなのにね・・・

ただ、このハッタリのおかげで、
「技術者」としての給料を貰えてたので、
前の暮らしよりは少々楽になったことは良かったですが(笑)


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ほどなくして「指名」のお客様も入るようになり、
スタッフからも信頼を得て
仕事は順調にこなして行きましたが、


私の目標はそこではない のです。


一人前の美容師になる事だけが目標ではなく
その先があるのだから、
とにかく「今ここで出来る勉強」をたくさんしておかないと・・・


そこにいるスタッフは「定時」になると帰るのが普通でしたが、
私は一人で残って「練習」することにしました。

相変わらず、また毎日「練習」の日々です(笑)


そんな私に刺激されたのか、
少しずつ他のスタッフも練習するようになり・・・

結局、教えるハメになってしまいました(笑)

そして帰りは「終電間際」・・・という、
今までと何ら変わりない生活に逆戻りです。

でも、前の店からお世話になっていた
「カットモデル」の人たちにも再び協力してもらえることになり、
充実した時間を過ごしました。

ああ、あの頃がんばっていてよかった(笑)


そして3か月も過ぎると、
次第に私の立場は変わりました。

オーナーはほとんど店に出ることも無くなり、
スタッフだけで店を任されるようになり、

知らぬ間に例の同い年の彼と、私、
二人でほぼ経営している状態になりました。

私が有名店に居たせいか、下の子達にも
妙にリスペクトされるようになっちゃったりしてね。

当時、その店のユニフォームが、
前の店風の「つなぎ」に変更されたのもその頃・・・

って、どんだけ~(笑)



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実はその頃から、

私は「メイク」の勉強を始めました。
なけなしの金を工面して「筆」を買ったのもこの頃です。

当時は安い筆は売っていなかったし、
売っていたとしても使える代物ではなかったので、

あの「シュウ ウエムラ」でアイシャドー用の
16、000円もする代物を買ったのが始まりです。


一本しか持っていない筆ですべてをこなすなど
とうてい無理な話なのですが、
そんなこと分かりもしないし、それ以上買う金もないので

その一本を使い、とにかく練習しました。
(これも、以前からのモデルさんが相手になってくれました)


でもその頃のお蔭か、
道具が無くても「工面する」ことを覚えたことで、

どんな場面でも
どのような状況でも、
道具が足りなくても、仕事ができるぐらいになりました。

これも、あの当時の貧乏が教えてくれたことなので
いまだにその記憶は薄れてはいません。


美容業においても、
ブラシが無ければコームでもブローは出来るし、
ハサミが無ければ文房具のハサミでもカットは出来ます。

「無いから出来ない」は、プロではありません。
プロとは、どのような状況でも
望まれる仕事が出来なければいけません。

こういうことが学べたのは、貧乏だったお蔭かもしれません。


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それから後の3か月後、

入ってたったの6か月で私はその店を辞めました。

申し訳ないけど、私には目標がありました。
今あることは、「過程」にすぎませんでした。

店にとって深い傷になる前に、
お客様が困惑する前に
早々に辞めるのが懸命と思い、退社届を提出しました。


その後、
数名のスタッフがその店を辞めたと聞きました。

その子たちは「今より高みを目指した」と聞き、
少し救われたような気持ちになりました。

自分が伝えたことが、
少しでも伝わったように思えたので、
オーナーさんには申し訳ないのですが、

「志」が伝わったことを感謝しました。


実はこのお店を辞める1か月前に、あるキッカケがあったのです。

それは、夢につながる話です・・・

                                   つづく

                                December.06.2014 店主  

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