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No.29 もしや棚ぼた?

Posted by Cafe Bleu on   0 

こんにちは。店主です。
このコーナーでは、私が美容師になるまでの紆余曲折などを綴っています。

ためになるかどうかは ちょっと謎ですが、興味のある方はお暇な時にでも
読んでみてくださいね。(そういうのいいや・・・って方は遠慮なくスルーして
ください。) 

最初から読みたくなった方は「もくじ」からどうぞ。




DSC05954.jpg

No.28 からのつづきです。

入社して2年目の秋、
その頃の私は4店目となるラフォーレ原宿店に
異動となっていました。

異動といっても同じ店なのですが、
場所によってこんなにもスタッフのカラーや
仕事っぷりが違うものか!

と、驚かされる毎日でした。



そこは年中無休で営業している店なので、
正月でもお盆でも休まず営業します。

年に何度かある休館日以外は全て営業
しているので、スタッフが一緒に休むことはなく、

「明日休みだから飲みに行くか~」
なんてことはできませんでした。

毎日が忙しい店だったことも手伝って、
スタッフ同士が打ち解けるヒマも無く、

無言で仕事を黙々とこなす毎日でした・・・

そもそも その店の習慣は
他とはちょっと違ってました。

まず店の仕組みは・・・

館の営業時間の関係で出勤時間は遅めですが、
10時30分までに店内に到着して
タイムカードを押さなければ遅刻です。

ラフォーレはたくさんのテナントが入ったビルなので、
路面店と違い入り口でガードマンの荷物検査を受け、

それからエレベーターに乗り込み、
長~いフロアーを通って店に入るのですが、
店は4Fの一番奥なので

辿り着くまでに相当な時間が掛かります。

遅刻ギリギリなのに
エレベーターに乗れない時なんて悲惨です。
階段を一気にダッシュですから・・・

4Fって言っても、中二階があるビルなので
階段数は通常の倍。
4×2なので8Fくらい昇ってる感じですかね?

マジきついです。

それなのに1分遅刻!(ハイ、5000円減給!)
なんてことになったら、
も~~~その辺に当たり散らしますよ。

(おい、もっとはよ来いや)

そして朝礼を約10分。
それから店内の掃除です。

掃除は各ブースに分けてやらないと
とんでもなく時間がかかるので、
毎朝リーダーがその部署を決めます。

そして、掃除が終わる頃には
朝一番のお客様が来店されます。

その頃・・・

技術者の方々はバックルームにて一息つき、

一番下のアシスタントはお客様のご案内や
スタイルブック配り、

「中堅どころ(中間生)」はとりあえず技術者の
指示待ち・・・

となるはずですが

?????

その中間生の人達、なんと店の中には
影も形もなくなっているのです。

(ちなみに当時の私の位置は中間生の下の方)

実はそのビルの地下に「休憩室」なるものが
あるのですが、中間生の人達は、
その休憩室に陣取って、

ビル内で働く洋服屋のお姉ちゃんたちに
「ちょっかいを出す時間」になっていたのです。

ひどい時は11時オープンなのに、
12時過ぎても全く上がってくる気配がなく
「呼び出し」がかかるくらいでした。

まったく・・・

働く気力が無いと言うかなんというか、
「うつつを抜かす」のにも程があります。
そんな状態を初めて見たときには驚愕、

いや呆れました。

私も誘われて数回付き合ったこともあり、
それなりに楽しみましたが(私も若い男子なので)、
不毛な時間と気づき すぐに止めました。

これでも私は
いたって真面目な性格ですので(笑)、

「居残り組」として 下のアシスタントとともに
店内に残る日々だったのですが、
これが意外にもその後、

「棚からぼたもち」となるのです・・・

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技術者の人たちが仕事を振ろうにも
肝心なアシスタントがどこにもいません。

そうなると、「試験に受かりたて」の私に
チャンスが舞い込んで来るのです。

今までも「試験」については
色々と書いてきましたが、

試験に合格したからといって、次の日から
サロンで使ってもらえるほど甘くはないのです。

通常は合格後、2~3か月経ってやっと…
という感じだったでしょうか?

でも、サボってる先輩方のお蔭で、
毎日面白いように私に仕事が舞い込んで
くるのですよ!

どう考えても他店にいたら出来ないような
仕事を任されるのには 初めは驚きましたが、

このチャンスは絶対に逃すべきではないので、
先輩方には悪いですが、やりたい放題
仕事させていただきました。

私程度のキャリアの仕事なんて、
本来はシャンプーのヘルプ、パーマのヘルプ、
掃除の手伝いや、先輩の仕事を見て学ぶ・・・

くらいしかないはずなのに、
毎日ヘルプじゃない仕事を5~10人くらい
できるのですから・・・

まさに出世街道まっしぐらです(笑)

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2か月後・・・

先輩方が居るにもかかわらず、
私指名で仕事が舞い込んでくるよう
になりました、

ありがたい話です。

もちろん、技術者の指示のもと
試験に受かった範囲の仕事しか
させてもらえませんけどね、

「このパーマならコイツに任せた方が良いな」

と、技術者に選んでもらえるのは、
この上ない「名誉」なのです。

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さて、

この話の中によく登場する 「技術者」。
カッコよく言うと「トップスタイリスト」ですね。

カットから何から…すべての技術を
お客様に提供提案できる人のことです。

みんなそこに向かって日々練習をしているのです。

私の店にも様々な経歴の人が存在しました。
大きく分けると、

インターン時代からずっとこの店で
修業を積んで「技術者」になった人。

中途採用にて「技術者」になった人。

この二つのパターン、
実は「格付け」が全く違うのです。

(ここで言う「格」とは、給料や待遇ではなく
スタッフによるものです=人気 )

当時配属された店には10名ほどの技術者が
いましたが、その店で育った人は3~4名くらい
だったでしょうか。

まあ この人たちが堂々の一番「上」。
ある意味サラブレットですね。

そして中途採用の人。

この方々、他の店である程度の修行を
積んだ上で入ってきているので、出世が
早いのですよ・・・(当たり前)

その中でも、技術的・カリスマ的に評価された人は
サラブレットと同じ扱いをされるのですが、
そうでもない方は意外とかわいそうなのです。

後から入って来た者が自分の上になるのを
面白くない!と、思うスタッフが
多かったってことなのでしょう。

口下手だったり垢抜けないファッションだったりすると、
ま~良く言われなかったですね。

(いわゆるマウンティングってやつ?)

そういう技術者の人は、いくら忙しくても
アシスタントがちゃんと仕事をしてくれなかったり、

それ以前に仕事を頼もうとすると、
逃げる、消える!
(ひっで~なぁ…)

でも私は、

他のスタッフががそんな 大人げない ことを
しているのを横目に、ひたすらチャンスを拾います。

入る人が居ないのなら俺がやっちゃうよ~って(笑)

まじめに働いて結果を出せば、
必ず他の技術者からも仕事を回してもらえる
チャンスがきますもんね。
(しかもこの人達を嫌う理由が私にはないし。)


そう信じて私は巻き続けました。

ですから、仕事量は人の倍です。
毎日があかぎれとの戦いです。

血を流しながら巻くので、
時々お客様が心配してくれるほどでしたが、

私は働き続けました。 

控室に入る事が無いくらい一日中立ちっぱなし
でしたが,かなり充実した時間だったと思います。

------------------------------------------------------------

そんなある日。

いつものように、誰も付きたがらない技術者の人から
指名がありました。
指示は「ウエーブ」パーマ。

そして、その技術者の友達の友達…
だという お客様と会話をしていると・・・

「前にここでパーマ掛けてもらったんだけど、
すっごい爆発しちゃって・・・」

「実は手入れが出来なくて、自分で
 パーマ液買ってきて伸ばしちゃったんですよ」

「その前の回はすぐに取れちゃったし・・・」

「今日は大丈夫かなぁ・・・」

「あ、担当の○君には絶対 内緒ね、
 巻いたの○君じゃないから言ってもしょうがないし」

・・・ああ、アシスタントが完全に信用されていません(笑)

でも、

このお客様の言うとおりです。
この硬い髪質&多毛は、
普通に巻いたのでは たぶんダメでしょう。
 
全くかからないか、
かかりすぎておばちゃんパーマになるかの
どちらか紙一重でしょう。  

今回は、「任せるから!」とのお許しが
すでに技術者から出ているので、

自身が考えたウェーブ構成で
スタイルを作ってみることにしました・・・

その時に編み出したのが、
「ステム0度」で巻く技法です。
(これは説明が面倒くさいので省略します。)

この技法であれば、ボリュームが出ることなく
ウェーブを形成できる計算です。

自分自身、

パーマに関しては無限の可能性を感じていたので、
ちょっとの失敗でパーマ嫌いになってもらいたく
なかったのですよ。


・・・そ、それにしても、この人髪多いなぁ・・・

巻いても巻いても終わらないぞ・・・

こりゃ~今まで巻いた中で一番かもしれない!(笑)

そして、私の計算はみごと的中!
ちょうどいい感じのウエーブが出せました。

「うわ~私の髪が柔らかそうに見える~」
と、お客様も喜んで帰っていきました。

・・・実は

それ以来、この方のパーマは
私しか巻いたことがありません。

はい、その人こそフロント係(カミさん)です(笑)

まさか

その後、30年近くも一緒にいることになろうとは、
その時は思いませんでしたけどね、

真剣に仕事をしていたからこその出会い
だったのかもしれません。

この出会いが良かったのかどうかは、
いまだにわかりませんけど(笑)

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とにかくこの店では、
ひたすら仕事をさせてもらい、
成長させてもらいました。

おかげで、(遊びすぎて)遅れを取っていた
試験にもスムーズに合格し続けまして、
既にパーマ試験はすべてクリア。

いよいよ次のステップ、ブロー試験に移行しました。

ほんの数か月の間でしたが、
他人に左右されることなく
ひたすら前を向き続けたおかげで、

色んなチャンスをつかむことができました。 

この出来事は今も自分の中での教訓となっています。

あの頃、

人の迷惑も考えずサボり続けた人や
自分の好き嫌いで仕事をしていた人たちのことは
いまだに好きになれませんが、

ある意味 感謝すべき人たちだったのかも
しれませんね(笑)


でもこれから数か月、
まだまだ巻き続けるのです。

もしかしたら普通の美容師さんが
一生で巻くパーマの1/4ぐらいを
巻いちゃったんじゃないでしょうか?(笑)

人生の岐路に立つ時が近づいているとも知らずにね・・・
                                        つづく

                                 November.08.2014 店主

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