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天下取りへの道(2)戦乱の世の始まり・・・

Posted by Cafe Bleu on   0 

実は、前回のお話には続きがあります。
「天下統一」により 乱世の世が終わると思いきや、
「始まり」の予感です・・・


・・・この話はあくまでもフィクションです。
私のシナリオ通りに進むとも思えませんが、
まんざら噓でもないような・・・

最後までお付き合いいただくと嬉しいです。 


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     ※ 写真はイメージです…いや、うちの実家です(笑)


私の母は美容師をしていました。

物心が付く頃には3~4店舗の店を一人で切り盛りし、
朝早くから夜遅くまで働き続けていました。

母親としての母よりも、
「美容師としての母」
の姿しか思い出せないくらいです。

(そのおかげで、私は料理が上手くなり
身の回りの事一切を誰にも頼らず
一人で出来るようになりました(笑))


当時 昭和40年代。

その当時の美容室は
ほとんどの従業員が「女性」でした。

時代的には当たり前の話で、
「髪結いの亭主」なる言葉ができるほど、
女性だけの職業だったのです。

当時は個人経営の店ばかりで、
「先生」と呼ばれる師匠が従業員教育をし、

時には住み込みで 生活のすべてを教えるほどの
「師弟関係」だったものです。
(店名には自身の名前を付けるのが当時のトレンドでした。)

私はその「師弟関係」を近くで見ながら育ったので、
その辛さも知っています。

当時は洗濯機も無く タオルは全ての手洗いでしたので、
よく手伝いました。

掃除するにも掃除機など有りません、
ほうきと雑巾です。
これもよく一緒にやりました。 

そんな時代が、「ある頃」から変わりました。




さあ、話の始まりです・・・

これまでは、一人の殿様(先生)が、
ある小さく極限られたエリアの「殿」として
従業員を雇い、

「先生」として毎日過ごすことが出来たのですが、
その雲行きが少しずつ変わってきました。

今までの話は
「おばちゃん美容室」の成り立ちにすぎません。

「先生制度」は随分長く続きましたが、
それも光陰矢の如し・・・

私が東京で初めて勤めたお店がそうだったように、
時代は「大型店舗」に移行し始めたのです。

・・・今思えば、
あれが戦国の世の始まりだったのですね(笑)


今まで「一城主」としていた人々が、
より大きい力に押し込められ「和睦」し、結託して、
領地争いを有利に働かせようと

「組織」を組み始めました。

それにより「派閥」が出来上がるのです。
誰を「推しメン」とするかで組織が別れ、
領地争いが始まります。

城主(先生)を有力者一人に決め、
それに従い戦力を大きなものにするという考えです。

これが戦乱の始まりとなるのです。

その始まりは、東京・原宿・青山に集中し、
裏通りは「美容室の戦場」と化しました。

その中で最も早く名乗りを上げた「とある店」がありました。

その店は象徴として「ラフォーレ原宿」に砦を築きました
そして、誰もがその城主を見上げるようになります。

推しメンに憧れる美容師たちは
その人を「城主」(先生)と崇め、
みな家臣として店に立つこととなるのです。

ある者は自分の店を閉め「修業しなおす」気持ちで臨み、
その店の中での競争に加わります。

ある者は学校を卒業したてで天下人を目指し
その店の門を叩くこととなります。

ラフォーレの店は、
時の天下人(有名店)として美容室の頂点に上りました。

天下人と呼ばれる存在はそれまであったものの、
「全国的に名を知らしめることが出来た」のは
この店が初めてでした。
(「anan」など多くの雑誌を媒体とし 中心として活躍しました)


そしてその家臣たちは、
ある程度の時間が過ぎると「城」を持つことを許され
1万石の城主となります(支店)。

その形態は江戸(東京)の様々な場所に築城され、
その数も勢いを増していきます。

そして知らぬ間に 日本全国にその城は築かれ、
一大チェーン店として君臨し始めるのです。

自社商品を開発するなど、
勢いは「飛ぶ鳥を落とす」勢いでしたが・・・

10年も経つと「新たなる勢力」が現れます。

それは、

テレビ番組の中で「リーグ戦形式で対決をする」という
新しい戦いに参戦した者たちでした。

その戦いを制した者は、
民の人気を得て、「カリスマ大名」と崇められるようになります。 

かつての戦場(東京・原宿・青山)は
その者たちの城に代わり、
世は美容ブームに沸き、

「美容師」という職業自体の地位も向上し、
めでたしめでたし・・・

と、なるはずでしたが、

「あの者、実は免許皆伝しておりませぬ!」

と、一人勝ちすることを許さぬ何者かの陰謀により、
自らの手でブームを終焉することになりました・・・

(その後、急に免許の重要性が取りざたされ
全国に慌てふためく者が続々と…)


そもそもこの業界には沢山の「派閥」があります。

美容業界はジャンルや形態によっても
ことごとく棲み分けが出来ています。

そのそれぞれの世界では争う事がありませんでした。
それは「お互いの領地を脅かすことは絶対にしない」
という暗黙の了解でした。

しかし、
その垣根(常識・派閥・棲み分け)を
越す者が現れ始めるのです。

その者たちは、
暗黙の了解をことごとく跳ね除け、
誹謗中傷も無視して勢力を増し始めます。

世紀の合戦の際に惨敗した家臣など
行き場を失い「浪人侍」(従業員)として
息をひそめていた者なども、

それぞれがそれぞれの城を再び築くため、
加勢し始めたのです。 

それが「1000円カット」の始まりです。

理容も美容も全てのジャンル・すべてのカテゴリーを
飛び越して誕生した「1000円カット」。

この下剋上は美容界に大きな影響を及ぼしました。

当時天下を納めていた大きな組織の者たちは、
この勢力に「足元をすくわれる」ことになろうとは、
思いもしない事でした。

しかし、次第に時間は全てを変えていきました。
「1000円カット」は美容業界の売り上げTOPに立つのです。

大型店・チェーン店はどの町でも勢いをそぎ落とされ、
力は見る見るうちに衰え始めました。

そして行き場を失い始め、
知らぬ間に「領地返上」となり、
オーナーが変わっていくのです。


静かに静かに、

美容業界に「闇」は襲います。

80年代~90年代に生きた人々は、
現役を退きオーナー職として指揮を振るうのですが、
ことごとく失敗に終わります。

少しずつ少しずつ領地は狭くなり、
勢いが衰え少しずつ衰退していく・・・

これは大きい店に限りません。

力無き店は衰退の一途をたどることになるのです。

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話は戻りますが、
美容界を語るには忘れてはならないことがありました。

2000年、
絶大なる人気を持つタレント主演によるドラマ(笑)の影響により、
美容師を志す「男」の数が爆発的に増えました。

当時 美容師を目指した人々は
現在30歳を超え、いよいよオーナー職に就く年頃となりました。

業界は、美容ブーム全盛期を作った人々より
随分若い世代に移行し始め
「世代交代」が完成しつつあるのです。

そして巷には、

昔の母の頃のような2~3人規模の
ごく狭いスペースで営業する店が多くなりました。
これは「あのドラマ」の最後のシーンにみられる光景で、

「一人のお客様に、一人の美容師が思うまま取り組む姿勢」

を見せた影響のように思います。

街の中心部は閑散として、
それぞれの都合により分散化しています。
そして今や、大型店舗は消えつつあります。

それでも、

「何か」が変わり始めていることを
まだ誰も気づかずにいます。

それは何か???


最初に書いたように、私の母は美容師でした。

その当時 美容師をやっていた人(従業員)は
いまだにお店に立っています。

既に70歳を超す方もいますが、
それでも現役でやっている方もいます。

そんな「おばちゃん美容室」も
時代の流れとともに減少の一途をたどっています

が、

それに取って代わるのものが出てきました。
実は私もその一人なのです。

ある意味先駆者です。

だから、
その行く末は誰も見た事がありません。
これからどうなるのかも分からない世界です・・・


これが 「おじさん美容室」 元年です(笑)


おばちゃん美容師の大半は
ご主人が何らかの仕事をしていたので、
売り上げがさほどなくとも 食べるのには困らず、
「店」を存続することは可能でした。

が、

これからの形態は「亭主が髪結い」となるのです。
家計を支える人が髪結いなのです。


かつての「おばちゃん美容室」の成り立ちのように、
「程度」も「格」も全てが一括りとされ、
「おじさん美容室」と見られるわけですから、

過去の努力も、過去の栄光も、そこには微塵もありません。

ましてや今現在のこの不況。
少子高齢化で市場も縮小しています。

それなのに、
全盛期のおばちゃん美容室の数より
「おじさん美容室」のほうが

明らかに多くなりそうなのです。

またしても戦国の世のような、
先行きが見えない、明日どうなるかもわからない、
そんな時代に突入しつつあるのかもしれません。

でも、「おじさん美容室」がこれからの主流になるとも思えません。

ただ言えるのは、この先また時代が流れ、
天下人から「隠居」に声がかかる事があったとしたら、

本当の意味での戦国を戦った「隠居」が
謀反(むほん)を起こすことがあるかもしれない・・・

という事でしょうか?(笑)
ただ、「隠居」とはその人の「死」を意味する言葉です。

ですから私はまだ「隠居」は考えていません。

これから先10年、
美容界がどのようになって行くのか?

私自身、自分を戒め考えたいと思いますし、
これから先も見てみたいです。

誰もが どの店に行っても間違いが無く、
科学的にも、理論的にも、実際の施術で失敗が起きない、

そんな世の中が来るのならば、
私は望んで隠居しようと思います。

「天下泰平の世」が来る日を私は望みたい。


お客様全てが「笑顔になれる世の中」は
私自身が一番望んでいることです。

そんな日を期待しつつ、今日を努力したい所存です。

                                October.18.2014 店主

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