OUR FAVOURITE SHOP

No.21 撮影現場にて

Posted by Cafe Bleu on   0 

こんにちは。店主です。
このコーナーでは、私が美容師になるまでの
紆余曲折などを綴っています。

そういうのいいや…って方は遠慮なくスルーしてくださいね。
( 最初から読みたくなった方は もくじ からどうぞ。)




DSC00993.jpg

No.20からのつづきです。

私が入った店は普通の美容室でもありましたが、
同時に「ヘアー&メイク」の仕事を
組織として本格的に始めたサロンの先駆けでもありました。

雑誌のページやファッションショーのメイクなどを
手掛けるサロンでしたので、
その撮影に同行させてもらうことが
スタッフにとっては勲章のようなものでした。

折しも時代はデザイナーズ・ブランドの全盛期&
バブル前夜。
「ヘアメイクアーティスト」の需要が急激に高まりを
見せて行った時代でした。

そんな時代でしたので、
当然 先輩方も「ヘアメイクアーティストになりたい!」
という野望を抱いている人ばかり。

先輩方が交わす会話も そんなのが多かったかな・・・

「こないだの○○さんのananの仕事カッコよかったね」
「そうか?俺はちょっと らしくないと思ったけど」

「最近○○(他店)の○○さんの仕事、いいよね」
「いや、俺はうちの○○さんの作る雰囲気が一番好きだよ」

「○○さんのは好きだけど、
 ○○さんのは作り込み過ぎだよね。」
「そうだねぇ。あれはやり過ぎたね」


…素人のクセにやけに上から目線です(笑)
まあ、今も昔も 世の中みんなそんなもんでしょ。

常に芸能人や著名人が来店していて、
常に刺激がもらえる環境で、
雑誌のヘアメイクを手掛けるような方々が身近にいて…

たまに撮影の「手伝い」に連れて行ってもらえる
チャンスがあったりもするし、
実力次第ではヘアー&メイク部門で仕事が出来るように
なるかもしれない。
(それを知った上で入社してきた人も多かったです)

「高みを目指す」ことが当たり前な環境でした。

当時の美容師さん達の最終目標は、
間違いなく「ヘアメイクアーティスト」だった ・・・ 
と言っても過言ではなかった気がします。

そんな「夢」を見るのが
決して無謀な事ではない時代だったのだと思います。


片や、
将来のことなど深く考えずに この世界に飛び込んだ私は

「へぇ~、そんな仕事が
本当にあるんだ。。。」



くらいにしか思っていなかったような気がします。
だって、元々この世界に憧れて入ったわけではありませんから
なかば強制)、

美容師の先にそんな仕事があったなんて、
全く知りませんでしたよ(笑)

先輩方の話を聞くうちに、
ちょっと興味が出てきたのは確かですけどね。



さて、過酷な仕事も「習慣」の様になり、
毎日決まりごとをこなすかの様に黙々と働き続けるだけ…
と思っていたとき、

私にあるチャンスが突然巡ってきました。

「誰か次の○曜日休みの人、居る?」 と、
上から神の声が・・・

私が働く青山店は、1Fがサロンで2Fが事務所のつくり
でしたので、時々創立者ヘアメイク専任
有名な方々を目にすることはありましたが、
直接お目に掛かることはあまりありませんでした。

なんせ別次元の方々ですからね(笑)

えっ?アシスタント探してるの?
えっ?俺、その日休みだけど・・・(心の声)

その当時、
働いている誰もが行きたがっていた「撮影現場」は
そう簡単に行けるチャンスがなかったので、
そんなおいしい話、競合が沢山いそうなものですが、

その日は「私だけ」がお休みの日。 
月に一度だけもらえる「有給」の日でした。

撮影に連れて行ってもらえる日など、
自分に訪れることは無いだろうと思っていたので、
超ラッキーです。

普通は休みの日まで仕事はしたくないでしょうが、
その当時の私は何事にも貪欲でしたからね、
せっかくの休みを潰してでも、そりゃ~行きますよ。

たった半年で現場が見られるなんて、
本当にラッキーとしか言えないので
まあ舞い上がりましたよ!

前日から、遠足に行く子供のように
テンション上がりっぱなしで、自分でも抑えられませんでした(笑)




そして当日・・・

撮影の日は、朝が早いです。
朝5時ぐらいに事務所に集合して、
荷物の運び出しや必要な物のチェックをして、
6時ぐらいに現場に向かったと思います。

そこは「青山」にある、国立美術館。

すでに撮影許可が降りているようで
スムーズに駐車場まで向かい、そこからが私の出番。

とにかく荷物の搬入や雑用を「がってんだ!」という勢い
でやりました。

おかげで、
ヘアメイクの上司からは「気合 入ってるね~!」と、
喜んでもらえ、周りの雰囲気も盛り上げることが出来たよ
うな気がしました。

売るものが無いのなら(どうせ何もできない)、
売るものを作ろう!

そう考えた時に、
自分に出来ることは「カラ元気」ぐらいなもので、
とにかく担当者が全く動かなくていいぐらいに、
雑巾のように働くことで、
もしかしたら次のチャンスが掴めるかも知れない!
と思い、楽しく働きました。

その日は「快晴!」

自称「晴れ男」の私は、まず雨に遭うことは無いのですよ。
撮影日が雨だといろいろ大変なので、
とにかく晴れたのは救いでした。

わけもわからないまま道具を広げ、
要らないものまで広げては、「あっそれはいいよ!」って
言われてばかりでしたけどね(笑)

それでもめげずに、突き進むのが私のいいところなのです。
とにかく、めげなかったのです。

今考えれば、邪魔でもあるし
場の空気を読まない目障りなヤツでしたよね(笑)

とにかく なんでも「ハイ!」「ハイ!」と動き回り、
重宝がられていたみたいなので、

それはそれで良かったのかな?





話が飛びましたが、さ~モデルさんの登場です!

(かれこれ30年も昔の話ですから、
ここからは分かる方だけ楽しんでください。)

この業界で初めて仕事として接するモデルさんは、
現在は中村トオルの奥様、「鷲尾いさ子さん」と

キリンレモンのCMでデビューした
「中島はるみさん」でした。

お二方とも、撮影中は気さくに話しかけてくださった
のですが、なんせ私は現場の空気も初めてだし、
撮影のあり方も何も分からない・・・・

緊張しまくりの中、
ヘアメイクの上司も気を遣ってくれて(逆だろ!逆!)、
いろいろ話しかけてくれるのですが、
そんなに綺麗な人たちに囲まれることも
なかなか無いですから…

とにかく顔も見れないし、なんかイイ匂いがするしー(笑)
笑顔が眩し過ぎて、まともに見れなかったことを
憶えてます。

たしか、雑誌「装苑」の撮影だったと思うのですが、
その撮影の時のポラは いまだに「家宝」として
取ってあります。
(それが一番上の写真です)




撮影は午前中で終わり、
機材を片付け、車に乗せ、そこで私の仕事は終わりです。

その後、ちょうどお昼時間だったこともあり、
「みんなで食事でもどうですか?」
なんていうお誘いがあり、

上司の「いいね~」という一言で
「お昼ご飯」にもありつけましたが、そこからはドキドキ・・・?

だって目の前にモデルさん二人が居て、
一緒にご飯を食べるのですよ? 一般人の私が。

夢のような時間じゃないですか・・・

でも緊張し過ぎた私は、何を食べたか?何を話したか?
全くおぼえていません(爆笑) 
たしか、最後に握手してもらったっけな。。。


そして事務所に戻りひと段落したら、
なんとなく実感が湧いてきました。


その時です、
「いつかこの仕事がしたい!」

・・・そう思ったのは。

ヘアーメイクという仕事は、当時はまだ「開拓途中」の仕事。
ひょんなキッカケからその仕事に触れ、
訳も分からず突っ込んで行きましたが、

その楽しさというか、カッコよさというか・・・・

この仕事は「自分に合っている!」と、勝手に思い込み、
以後その世界を目指すようになったのでした。



さて、そう思ったら善は急げです。

早速 事務所に
「これから休みは要りませんので
撮影に立ち合わせてください!」
と直談判し、そこから2か月間マジで休みなしで
撮影に連れて行ってもらいました。

2回目の撮影は、
社員全員の憧れでもある「サロン創立者(社長)」の
ヘルプでした。

どこに行くかはその朝にしか教えてもらえないので、
朝 事務所で待っていると、社長自ら車に乗っての
登場です。

「乗って!」

のひと言で、車に乗った私ですが、
社長の運転で、助手席に乗せてもらって、
社長と直に話せるなんて、

一番下っ端の私には夢のような時間ですよ。 
本当に緊張して喉から内臓が出る勢いでした。

社長は当時イギリス産のオープンカーに乗っていたのですが、
その車で青山界隈を走る この優越感! 


やっぱヘアメイクってカッコいい!


その日の仕事はスタジオ撮影でした。

「流行通信」の撮影で、
初めて外人のモデルさんを見たのですが、
あれは別世界の人間ですな(笑) 

頭小さいし、オシリ小さいし、背が高くて、
それより何より、折れるほど細い!

そんな外人モデルとも、師匠はハグ&キッス!
・・・やっぱり師匠は とことんカッコいい!


とにかく夢の世界のまま撮影が終わり、
帰りの道すがら 師匠が話しかけてくれたのですが、
今までの私の身の上話などを話すと、師匠は・・・

「お前はエリートだな!○○美容学校出て俺の店に来て
(パリが本店で社長はそのパリで10年働いていたそうです)
たった1年足らずで撮影の仕事が出来るなんて、

お前はエリートだよ!これからもよろしくな!」

と、言ってもらったことが いまだに忘れられません。
そう話してくれたことが、後々の私の人生を変えるのです。


なんとなくヘアメイクになりたい。。。。から、

「絶対ヘアメイクになる!」

に 変わった瞬間です。

その後も、師匠には撮影やファッションショーなど
色々な場所に連れて行ってもらいました。

とにかく、その世界が見たかった!
その世界が、自分の世界でありたいと願った!

そしてそれを現実化したくて・・・              
社長のおかげで今の私が有ります。

つづく

August.01.2014 店主

DSC00984.jpg

↑ その時の師匠の仕事です。
フェンシングの面を被ってるの実は私なんですよ(笑)
撮影時はちゃんとモデルさんに被せて撮ったのですけどね、

こういうカメラテストの被写体に
何故かなることが多かった私なのです。
 

関連記事
Cafe Bleu

Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit, sed do eiusmod tempor incididunt ut labore et dolore magna aliqua. Ut enim ad minim veniam, quis nostrud exercitation.

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する