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No.24 店が忙しすぎて、とうとう・・・ 

Posted by Cafe Bleu on   0 

こんにちは。店主です。

前の回からずいぶん間が空いてしまいました。(すみません。 by fumi)
またぼちぼち再開しますね。

このコーナーでは、私が美容師になるまでの紆余曲折などを綴っています。
ためになるかどうかは ちょっと謎ですが、興味のある方はお暇な時にでも
読んでみてくださいね。
(そういうのいいや・・・って方は遠慮なくスルーしてください。) 


前の回に戻って読みたい方は No.23 へどうぞ。
エピソード・ゼロは別筋ですので、またの機会につづきを書きますね。)

最初から読みたくなった方は もくじ からどうぞ。



DSC00502.jpg

秋も深くなった頃、入社して2軒目となるサロンに異動しました。

その店は、当時オープンして間もなかった「銀座」の
とある有名デパートの中にありました。

銀座といえば、高級店が立ち並ぶ日本有数の繁華街。
今みたいにファストファッションに覆い尽くされた銀座ではなく、
大人の街でした。

三越・松坂屋・阪急・松屋・和光など そうそうたる店ばかり。
とにかく、今までいた街とは何もかも「格」が違う世界でした。

しかし・・・昼食が困ります・・ ・た、高い!!!

そりゃ~、デパ地下には美味しそうな物が沢山並んでいますが、
そんなものは貧乏な私たちにはまったく手が出ません(笑)

しかたなく、「ガード下」に向かうのですが、
そこは汚いし古い・・・
でも慣れるものです(笑)、

それどころか楽しくさえありました。

ガード下は、
どこかタイムスリップしたような懐かしい感じがあって、

原宿とはまた対照的な、新旧が入り混じる空間がすごく好きでした。
今はブランド通りになってしまった裏通りにも
居心地の良い安いお店が沢山あったのですが、

今はずいぶん雰囲気が変わってしまったみたいです。
戻れるのなら、あの頃の街並みをもう一度見てみたいですね・・・


話を戻しますね。
私が異動したデパート内のサロンは、毎日が「戦場」のようでした。

アシスタント「シャンプー担当」は私と同期の女の子の2人だけ。

その店の一日のお客様の動員数が
100人を超すのですが、その数を

たった2人で こなすのです。


シャンプーしたり お流ししたり…
忙しすぎてシャンプー台から一歩たりとも動くことが出来ません。 

その場所で一日を過ごすことなんてザラです。

窓もない、外の景色も見れない、
お客様の顔さえ見ることもない(後ろ向きなので見れません)

シャンプーが終われば先輩が連れ去っていくので
会話も何もなく、

ただただシャンプーするだけで一日が終わります・・・


今までのお話で、「パーマ試験に合格した」等、
順調にステップアップしているようなことを書いたので、

さぞかしガンガン施術に参加してるのだろう…と
思われるでしょうが、実際はこんなもんです

ほんの一部のパーマ試験に合格しただけで、
「見習い中」には変わりなく、
後輩でも入ってこない限りは ずっと下働きのままなのです。
(なんせ、まだ入社半年目ですから…)


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そして、1か月もしないうちに「手」が悲鳴をあげました。

肘の上ぐらいまで「あかぎれ」になってしまったのです。

そりゃ~そうです、一日中シャンプー
しかしていないのですから…

もはやシャンプー剤がどうのという問題ではありませんよ(笑)
一日中シャンプーしてたら誰だってそうなります。


そうこうしているうちに、
まともに指を握ることもできなくなりました。

ジャンケンしても「グー」は出せません・・・
チョキも無理かな? パーのみ!(笑)

朝起きると、すでに手がジンジンして腫れています。
なにか握ろうものなら パキっと割れて血だらけになります。


それでも毎日シャンプーは続くのです。


何日経ってもそれは変わりません。
只々シャンプーするだけです・・・

もちろん痛いです。
でも、そんなことくらいで誰かが代わってくれるわけもなく…

もうね、何をしても痛くて仕方がないので、
私は毎朝仕事を始める前に荒療治をして凌いでいました。

「パーマの2液」を手にぶっかけてから仕事を始めるのです。

へえ~パーマの2液って、手荒れに効くんだぁ・・・ 

って、違いますよ!(笑)
2液は ブロム酸ナトリウムとか過酸化水素水とか…ようは酸と塩です。
傷にはちょ~沁みます。 

そう、わざと沁みさせて手の感覚をマヒさせるのです。
これに比べたらシャンプーなんて痛くないさ!って思えるように・・・


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デパートの店内放送では
早くもクリスマスの曲が聞こえてくるようになりました。

でも私は暗いシャンプーブースで黙々とシャンプーするだけ…

やっと店の営業時間が終わると先輩方はあっさり帰りますが、
新人は残って後片付けです。 

45Lバケツ一杯のロット洗い…
(使用済みのパーマのロットが一色だけでごみバケツ一杯に
なるのです。それを数杯分洗います)

そして、
洗濯機で洗って脱水されたフェイスガーゼを伸ばす時に、
やっと座れるのです。 
あのひと時は唯一ホっとしたなぁ。。。(笑)
 
でも、
それが終わっても「青山」の店に移動しての練習
があるのですよ・・・とほほ


そんな日々が半年も続くのでした・・・


そりゃ辞めたくなりますよ! でも耐えましたよ、私は!

今の世の中だったら、

「そんなんなるまで頑張ったんだからもういいよ」とか、
「辞めて違う仕事をした方がいいよ」とか、
「そんなひどい店 訴えてやる!」とか

なるんだろうけど、
当時は美容師の手荒れなんて当たり前のこと、
「へ」でもありませんでしたからね。(そんな時代でした・・・)


でも、そんな生活の中にも人の有難味があって、
毎日それだけが頼りでした。

幸い私はそこの店長に気に入られていて、
毎日「怒られて」いました(笑)

朝礼でも必ずいじられ、
事あるごとに何か「言い」に私の前に現れます。

そんな人なので、必ず私に仕事を振ってくれます。
それには感謝です!

仕事を振ってくれる事、
それは「アシスタント」にとっては「生命線」のようなものです。

やる気や頑張り、踏ん張り、堪える、希望…
すべてが集約されています。

何があってもその人を裏切るわけにはいきません・・・

でも、私はその人の信頼を
毎回と言っていいほど裏切っていました。(ミスばっかり…)

それでも毎日私に声をかけてくれる。
神様のような人です。

ただ、とても口が悪い人で、周りには怖がられていました。

何せそのサロンの「OPENスタッフ」で、
最初からトップスタイリストで「元祖」なんですから・・・

なのに、私は恐れ多くも
その店長にいつもちょっかいを出すので
追い掛け回されてばかりです。(若かったのですね・・・笑)

悪戯ばかりするし、毎日・毎日・毎日・ミスばかりするし・・・

ミスると本気で怒鳴られるのでへこみますが、
怒鳴ってくれる人って 今の時代はいませんものね。

キツい時代でしたが、あれはありがたかった…
だから頑張れたのかもしれませんね・・・

(実はその後しばらくして、その人に助けられることが
沢山あるのです。本当に感謝すべき人でした。)


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その人は、血だらけの私の手を見ても何も言いません。

なぜなら 当り前のことだから。


その時代を越さなくては 何も始まらないことなど、
その人自身が一番分っていたから・・・


修業とはそんなもので、それを努力とは言いません。
誰もが通る、当たり前の道は「頑張り」にはなりません。

それを「頑張り」と思うのなら、その時点で辞めた方がいいと思います。
向いていないのではなく、私的には「迷惑」です。
それくらい「職人」の道は厳しいものです。

辛いですよ・・・それは、それは・・・

でも「泣き言」なんて言っても誰も助けてはくれません。
だって、当たり前の道なんですから・・・・


私が育った環境は昭和の「昔話」です。
だから現代には通用しない話なのかもしれません。

「人にやさしい今の時代」とはかけ離れ過ぎていて、
もはや笑い話にしかなりませんよね。

何の疑いもなく ただひたすら仕事に打ち込めたのは、
ただ単に「そういう時代」だっただけなのかもしれません。

それでも私が育った環境は、
何物にも代えがたい「大切な」ものでした。

だから この歳になっても踏ん張れるのかな・・・?

あの時代に修行できた私は
意外とラッキーだったのかもしれませんね(笑)

                               つづく

                           September.12.2014 店主

 


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