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シャンプーを作った理由 その2

Posted by Cafe Bleu on   4  0

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「シャンプーを作りました!」 などと言うと、

「えっ、ここで作ったんですか?」

なんて、まるで、私が店の奥で
大きな鍋でグツグツと液体を混ぜているのを
想像する方がいらっしゃいますが、

それは途方もない勘違いです(笑)

きちんとしたメーカーさんの、管理された工場で作られたものです。
趣味で作っているわけではありませんので、
お間違いなく~。

私のこだわりで厳選した成分だけを、
信頼できるメーカーさんの研究員の方にバランスよく配合してもらいました。

(配合比率などはプロの領域ですので、
その道のプロの方に全面的にお任せしました)

ですから、作ったと言うよりも、依頼したと言うほうが正しいですね。


「なんだエラそうに、そんなのなら誰にでもできそうじゃん・・・・」

と言われそうですよね・・・・・
でも、そんなに簡単なことではありません。

確かに成分的なことなら、
美容師の私などより化学者のほうがあきらかに詳しいです。

だから、安全で良さそうな製品は作れるとは思います。
たぶんいい線まで行くでしょう。 

しかし・・・・・それ以上の物はどうだろう?

だって、化学者はあくまでも化学者。
お客様とは実際に接していません

化学者はお客様の髪も洗いませんし、パーマも巻きませんよね(笑)

ましてや、どんな状態がコンディションの良い髪なのか?
ちゃんと分かっているのかも謎です。

化学者の方って・・・

個人的偏見ではありませんが、
製品を試してみた時、良い所悪い所を
いったい何で計っているのでしょう? 

判断の基準って何なのでしょう?

製品をより良くするための微妙な調整をする基準は
どこにあるのでしょう?

自分で使った実感?
それとも家族の感想?
社員やスタッフの意見?
モニタリングの資料?

・・・・ところで、上に登場した方々の中に、
髪の状態を正しく判断し、適切に対応できる人がいましたか??? 

これは美容師にでも難しいことのように思いますが・・・・・???

 ※ 商品開発の際に、モニタリングデータを集めているなどとよく聞きますが、
  いくら探しても納得できる製品に出会えないということは、なにか基準を
  間違えているのではないでしょうか? 



まさしく・・・・

「事件は会議室で起きているんじゃない。

        現場で起きているんだ!」


ってことですね(笑)


さて、幸い私には、
長年美容師をやってきた中での莫大なデータがあります。

日々変わりつつあるお客様のニーズも
ダイレクトに感じることができます。

製品を、実際に様々なコンディションの方に使ってみれて、
その後々の効果も知り得ることが出来ます。 

ついでに成分研究や化学ジャンルの勉強も大好きです(笑)

「机上の空論だけでは良い製品は作れない」
というのが私の率直な考え。

お客さまにより近い位置で毎日製品を使いながら、
その製品の効果や欠点を肌で感じ取れるのは、
現場で働く者のみだと思います。

美容師って、いわば「リアルな研究員」と言ったところでしょうか?

そのリアルな研究員の意見をきちんと受け止めてくれ、
裏づけのある製品開発を引き受けてくれる、
理解のある化学者に協力してもらえれば、

みなさまの髪のために
本当に良い製品が出来上がるのではないでしょうか?

これはまさに「鬼に金棒」です(笑)

美容師が考案したシャンプーを、
そんな風に考えていただければ幸いです。

前置きが長くなってしまいましたが、
本日は「化学者」と「美容師」との考え方の違いのお話です




まず私は、オリジナルシャンプーを制作するにあたって、
その1で登場した、以前扱っていたシャンプーを販売している
メーカーさんに真っ先に依頼することにしました。

「シャンプーを改良する案」は受け入れてもらえませんでしたが、
今回は新たに製品開発から発注するわけですから、
相手もノーと言えないわけがありません(笑)

とりあえず、研究員の方に
私の目指すべきシャンプー剤のコンセプトを伝え、

メインに使いたい成分や、
その他自分なりに研究した結果、
配合すると良いであろう成分、
逆に絶対に入れて欲しくない成分やらを

細かく指定し、
まずはサンプルを作ってもらう約束までこぎつけました。


---------------------------------------------------------

※ここで、私の目指すシャンプー剤とはどんなものなのかご説明します。

現在市販されている一般的なシャンプー剤には、
強力な洗浄力を持つ「合成界面活性剤」が使われています。

汚れを落とす力はすばらしいものがある反面、
本来必要とされる皮脂までも洗い落とし、
キューティクルの損傷や頭皮の乾燥の要因になることが知られています。

しかも、やっかいなことに
シャンプー後、脂を取り過ぎたキシキシ感をごまかすため、
シリコーン(ジメチコン)などでコーティングして、
ツヤとサラサラを演出する仕組みです。

でも、それは所詮、
化学物質でコーティングされた見せかけだけの美しさで、
髪の内部はというと「まったく改善されていない」のが真実です。

このシリコーンというもの、継続して使っていると蓄積され、
髪もゴワつきまとまらないし、
カラー剤やパーマ液が浸透しにくくなってしまいます。

知らずに使っていて、
美容師泣かせの髪になっている方がどれほど多いか!!!

使っているご本人のためにも、
美容師にもまったく良いことがないんですよね、
この系のシャンプーって・・・・・・
 関連記事→ ・全成分表示 それはどんなシャンプーでした? 
         ・美容師の真の敵とは


ですから私は、
上塗りしてごまかされた美しさなど、
本当の美しさではないと思っています。 

頭皮にも髪にも、
できるだけ刺激にならない優しい洗浄力で汚れを落とし、
素材そのものの、健康で美しい髪を「維持」できるような
シャンプー剤が理想です。

・・・求めてる物って、案外普通と言うか、

「何でもない物」 なんですよね(笑)
 
-------------------------------------------------

さて話は戻りますが、
オリジナルシャンプーのサンプル制作を依頼した私。

さあ、どんな物が出来上がってくるのか?
期待に胸は高まります!

・・・・・・しかし、1ヶ月が経ち、2ヶ月が経ち・・・・・・
待てど暮らせど、何も届きません。

いい加減しびれを切らした私は、
もう一度メーカーさんに連絡してみました。

すると、”別件が忙しくて遅れているが、もうすぐ送る”とのこと。

そう言われてしまったら仕方がない、
素直にもう少し待つことにしました。

そしてさらに1ヶ月が経ち・・・
4ヶ月目にやっと待望のサンプルが手元に届きました。

「やっと来た~~~!!!」期待を胸に、早速カミさんで実験!!!

が、しかし・・・・・・・・・・・・

期待していた分、反動が大きすぎました。
そこには人を小馬鹿にしたような製品が出来上がっていました。

もしかして、既存の製品をちょこっとアレンジしただけ?? 

やっつけ仕事?
きっと「こんなもんだろう~」程度で作られたのでしょう。

まあまあ、ここは気を取り直して・・・・・
どんな製品なのか?
どこを工夫したのか?検討して次を考えてみようじゃないか。

・・・って、「成分表」の添付さえ無いじゃあ~りませんか~~~~!

もうこれは論外です。

”美容師レベルならこの程度だろ”と言わんばかりのこの結果には、
本当に腹が立ちました。

依頼した時、あんなに熱く、詳しく伝えたのに、
まったく伝わっていなかったようです。

と同時に、

化学者にとって美容師の存在など、
この程度にしか考えられていないのだな、
と痛感した出来事でした。

この結果を見て、
普通なら「テメ~!」状態になるところですが、

ここは冷静に(笑)

もう一度、ここをこうして欲しい・・・・などと
改善点を挙げ、
大まかでいいから、せめて成分表だけは添付してくれるよう懇願し、

もう一度サンプルを作ってもらうことになりました。 


---------------------------------------------

そして2ヶ月。

案の定、また催促の電話をする私がいました。

「忙しかったのでスミマセン!」

・・・正直イラつきましたが、
サンプルが上がってくるのが楽しみな私は、
ひたすら我慢です。 

そして一週間後、新しいサンプルが届きました。

結果は・・・・・・

「前の物と何が違うんだ???」   


・・・・ 以上!

美容師の「手の感覚」を完璧にバカにしてますね。

苦し紛れで送ってきても、
すぐにバレるんだな~これが(笑)

しかも相変わらず、「成分表」ないし・・・・

もう笑い事ではないです。 
私は、またすぐにメーカーに連絡しました。

細かい成分の話や、
求めている質感とサンプルとの違いなど詰めていくと、

どうやら私の求めている物は、配合が非常に難しいんだとか。

(だったら途中報告しろよ!って話です。)

まあ、作れない物を求めても仕方がないので、
考え方を少し変え、他の成分で「代用」して作ってみよう
ということになり、再びサンプルを依頼しました。

-------------------------------

が、やはり・・・・・

1ヶ月経ち、2ヶ月経っても音沙汰なし。

いい加減 私もキレそうでしたが、
サンプルにわずかな期待も抱いていたので、
まあとりあえずはまた電話で確認です。

「忙しくて」

・・・また言い訳で始まったので、
とうとう堪忍袋の緒が切れてしまいました。 

「忙しい中やってるのは誰も同じだよ!!!
  遊びで頼んでいるわけじゃないんだから、
           もっと真剣にやりなよ~!!!!!」 

それから15分ほど、
こんこんと説教してしまいました(笑)

そりゃそうです、
私の店だって毎日営業しています。
予約のお客様が目白押しです。

そんなわずかな合間を縫って、連絡したり勉強したりしているのです。
「忙しい」を理由にしてたら、何も進みませんよ。

私は、真剣味に欠けるこのメーカーの態度に、
何か底はかとない「溝」を感じてしまいました。 

良い製品を作れる会社なのは知っていますが、
こんな調子では、それ以上の進歩は望めないのだろうな?
と、すら思いました。

確かに化学者から見たら、
私の知識など「ふん!」で終わりなのかもしれません。

「どうせ細かいことを言っても美容師になどわかるまい」
などという、
プライドに触れた部分があったのかもしれません。

ただ単に、私の店の規模が小さかったので、
相手にされなかっただけなのかもしれません。 

・・・今の段階では「大量発注」などできる
規模ではありませんから、
メーカーにとっても利益にはつながりませんものね・・・ 

もしかしたら、有名で大きい美容室なら、
もっと真剣になってくれて、ヨイショでも何でも
してくれたのかなぁ・・・・・・(笑)

まあ、説教の効果があったのかどうかわかりませんが、
こちらの意向がやっと伝わったらしく、

丁重に謝罪され、
今回はあちらから「すぐに次を作ります!」と言ってくれました。


・・・が、時すでに遅しです。


依頼した日から、
すでに8ヶ月も経過してしまっていましたからね、

それより何より
化学者の美容師を見下したような態度を、
とにかくもう見たくはありませんでした。 

------------------------------------------

オリジナル製品なんて、やはり夢だったのでしょうか?

期待を思いきり裏切られ、
気分がすっかり盛り下がってしまった私、

自分の(美容師の)立場の弱さをつくづく感じ、
悶々とした日々を過ごしていました。

その頃、そんな私のもとに、
いつもお世話になっているディーラーさんより朗報が・・・

ディーラーさんの近辺に
シャンプー開発に協力してくれそうな工場があるとのこと!

・・ただしその工場、
化粧品製造に関してはプロフェッショナルなのですが、
シャンプー剤に携わるのは初めてだとか・・・・・

一週間後、

期待を胸にその工場に向かっている私がいました。

          
                         長くなりそうなので、つづく

                             January.10.2007 店主

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4 Comments

ボニー says..."なんですと~!!(怒)"
日本の「金儲け第一」を見た気がします。
あぁ、もう、怒りが勝って文章に出来ないのが悔しい~!!
その後どんな経緯があったのか物凄く気になります・・・。
早く続きを~!


2007.01.12 13:31 | URL | #- [edit]
miyo says..."き~っ!!"
大きいビジネスにつながらないと
軽く見る傾向。。。
私の職場でもコレで悔しい思いをすることが多々あります。
目先の利益しか考えなくていいのか!?

どう乗り越えてシャンプーが生まれたのか
早く続きを読みたいです。
2007.01.12 21:46 | URL | #- [edit]
fumi says..."ボニーさん"
こんにちは。う~んそうですね~。お金を儲けることは悪いことでは
ないと思いますが、良い物がなかなか世に出てこない背景には、
そういうことも少しは関係していると思いますよ。
使う側と作る側の間には、かなり距離があることを感じましたよ。

続きは今必死で書いてます。
店主の殴り書きが解読不可能だったりして難航してますが(笑)
お楽しみに~
2007.01.13 13:48 | URL | #- [edit]
fumi says..."miyoさん"
こんにちは。
どこの世界でも同じことがありますよね。
うちの店主なんか、縮毛矯正でいらっしゃったお客様でも、
必要がなかったらカットだけでお帰ししちゃうのに~。
怖い店だと思われがちですが、案外やさしいんですよ。
だから、ぜんぜん儲からないんですけどね(笑)

目先の儲けばかり考えてると、あとで痛い目に遭うと思うのですが、
案外そうでもなく渡って行けちゃうのが、今の世の中なんですよね~。
何が正しいことなのか、よく分からなくなってますよ!
2007.01.13 13:57 | URL | #- [edit]

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