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美容師からのお手紙

Posted by Cafe Bleu on   2  0

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私は、ほぼ毎日、

見ず知らずの美容師から「手紙」を貰います。

読んだ感想はというと・・・・


「まだまだ若いな~。」

「30代前半、これは女の人だな。
          子育てで一旦休んでいて復活したのかな?」 

「キャリアは長い人だが、勉強するのやめちゃったな」

「やりたいことは分かるが、中途半端。」

「何がやりたかったのか?意図がまったくわからん???」

「これやったの、絶対に太った女の人だ」

「基本をやらずにカッコだけでくずしてやがる・・・」

「これはひどい、ひど過ぎる、これをどうしろって言うんだ~!」 


感動するような内容の手紙は、
ここに店を出してから、まず無いです。

残念なことですが・・・・・・




何の話かわかりました?

実は私、
新しくいらっしゃったお客様の「髪」を診て言っています。

髪の毛には、前に施術した美容師さんからの
              「お手紙」が しっかり残っています。


前の前の、その前の美容師さんからの手紙まで、
ずっとずっと残っています。


前の前の美容師が がんばった形跡はみとめるけど、
前にやった美容師がブチ壊してる・・・・

なんてことも読み取れます。

「半年前に縮毛矯正して、2ヶ月前にカラーしたでしょ。
これ切ったのは若い男性、あ、レザー使ってるね」

・・・・等、「髪」を診ればわかること。

それくらい、髪には細かいデータが残ってるものなのです。

ある意味お客様の髪って、
その店の「看板」を背負って歩いているようなものです。

(それにしては、ちょっとハズカシイ手紙が多いかも?)

--------------------------------------

さて、

そんなお客様の髪を、私が新たに引き受けるわけです。

それが私の仕事。「美容師」の仕事です。

現在フロント係をやっているカミサンが、
この仕事を手伝うようになって、まず言った事、

「美容師さんって、お直し屋さんと同じだね。大変なんだね」と。

縫い物が得意な彼女には、

最初からつくる事と、直すことの
どちらが大変なことなのか、実感できるらしい。

デザインされたものをつくり直すことって、
簡単そうに思えるかもしれませんが、

「制約」という、大前提があります。 

あるべきところにあるものが無ければ、
形(デザイン)にはなりません。 

半袖を長袖にはできないのと同じです。

ボロボロにされた髪は、
修復しないとスタイルになりませんし、
ほっとくと大変なことになります。

擦り切れた布だって、
「補強」しておかないと、
せっかくリメイクしても、すぐ壊れるでしょ。

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冒頭に書いた、
お客様の髪を扱った、前の美容師に対する感想は、

まさに、「制約」の部分に当たります。

美容師の仕事は、
サラな状態から自由につくれるものではありません。

ゼロからのスタートではなく、
「マイナス」からのスタートなのです。 

この仕事はそういうものだ、とわかってはいますが、
最近、この「制約」が多すぎます。

お客様のご要望に答えようと、日々努力はしていますが、
修正不可能なケースの多いこと!!!!


「どういうわけで、ここだけこんなに短く切ったんだ?」

「こんなスカスカにされてちゃ、まったくスタイルにならないぞ~」

「このひどい傷み具合、カラーやるとき、ケアしてあげてないな~」

「このスタイルに、はたしてデジパーは必要だったのか?」

「そんなにまめに矯正させて・・・・もうボロボロだ~修復不可能!」


目の前には、

「心」ある人間の手によるものとは思えないような
内容があります。

物事には「限界」というものがあります。

無理なものは、誰がやろうと、どうやろうと
「無理」なことに変わりはないのです。

「 無理 ・ 無駄 」とわかっていながら、あえてやる。

「 無理 ・ 限界 」などまったくわからず(考えた事もなく)やる。

こんなタイプの美容師(美容室)、驚くほど多いです。

他店のレベルやスピリットって、
手に取るようにわかってしまうものです。

だって、お客様の「髪」にちゃんとそう書いてありますから・・・・ 


-------------------------------------------

前の美容師に倣(なら)って、
「いい加減な内容」の手紙を書く事は簡単です。

でも私は、
そんな「恥の上塗り」のような手紙を、
書き続けることはしたくありません。

手紙の内容を「書き換える」つもりで仕事をしています。 

ですから、できる範囲ではやらせていただきますが、

やる前から、
「無理」なこと、「無駄」なことは
お受けしないようにしています。

何故か???

無理に施術したとしても、
ご希望のスタイルからどんどん遠くなります。
ますます傷みは進行します。

理想から遠のくことしかしてあげられないのに、
お金を頂くのってどうでしょう?


お客様の髪も傷みますが、私は「心」が痛みます。 


私、技術も無いほうではないと思いますし、
薬品の知識もあるほうだと思っています。

しかし、出来ないことは出来ません!

自分の技量はよくわかっていますし、
「物理上」、「薬学上」無理な事は無理なのです。

出来ないとわかっているのにやってしまったら、
前の美容師と同じです。

憎まれても、
文句を言われても、

出来ないものは出来ません。


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自分の技量もわかってないくせに、

「痛みませんよ~」

とか言いながら、迷惑な手紙を残す美容師。

無謀なオーダーだろうが何だろうが、
お客様の言うことなら、どんなオーダーでも受け、

まんまと売り上げを得る美容師。

前の美容師からの手紙を読む気もないし、
みたところで内容もよくわからないのでしょう。

何かが間違ってる気がします。


みなさま、

自分の髪にこんな美容師からの手紙が刻まれていないか、

よく見て、
そして、よく考えてみてください。

迷惑な手紙を残す美容師のほうが、多い世の中です。

そんな美容師に、まんまと書き込まれないよう、

お客様にも多少の知識が必要なのだと
痛切に思うのです。

でも、

迷惑な書き込みをされてしまう側にも、
多少の責任がある気がします。

カラー、縮毛矯正、パーマ・髪を削ぐ、等
どれをやっても髪は確実に傷みます。

それをこまめに繰り返したら?


オーダーしてるのはあなた自身なのです。

・・・止める美容師は ほぼ居ません。
美容室は、お金を置いていくという人を、わざわざ断ったりしません。


-----------------------------------

さて、

すでにあなたの髪に
「最悪な手紙」が刻まれてしまっていたら・・・・・

それを消すには少々の時間がかかります。

でも、あきらめないでください!
髪は必ず伸びますから。

それまでしばしのガマンなのです。

その間、
今まで思い通りにならなかった理由を考えてみるのも
良いことだと思います。

あえて、髪を傷めつけるようなオーダーを
していなかったか?

この世に存在しないスタイルを
求めていなかったか?


美容師なら誰でも、
髪の知識があり、何とかしてくれる!

なんて、安易に信じちゃダメです。
期待もしすぎちゃダメです。

シロウトだからわからない・・・・という考え方では、
永遠に流され続けます。


髪のコンディションが整ってこそ、なりたいスタイルは成立します。

今まで、美容師に過大な期待をしていませんでしたか?

最後の最後に信じられるのは、
案外「自分自身」なのかもしれないですよ。


-----------------------------------------

私の店が、
「カウンセリングだけ」でお帰りいただく場合があるという理由、
少しはわかっていただけましたでしょうか?

ただ、

最近は、知らない美容師からの手紙より、
自分自身の書いた手紙を受け取ることが多くなりました。

嬉しいことなのですが、本当は・・・

違った意味で、
驚かせてくれるような手紙を受け取る日を待っているのです。

そんな日が来れば早く来ると良いのですが・・・


                            April.20.2006 店主

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2 Comments

トモ says...""
はじめまして、なかなかコメント出来なくてごめんなさい。
私は、美容専門学校で勉強しているものです。
きちんと勉強して、技術磨かなきゃいけませんね。
お客様は、綺麗にしてもらいたくていらっしゃってる訳ですから、日々努力です。
しっかりとした知識を身につけて、誇れる美容師になりたいと思います。
2010.04.02 05:47 | URL | #- [edit]
店主→トモさま says..."トモさんへ"
はじめまして。
こちらこそお返事が遅くなってしまってすみませんでした。

どんな美容師でも、最初はトモさんのような高い「志」を持っていたと
思うのですが、やった仕事の跡をみると、???なことが多いのが現実。

最初の志は、一体どこでどう変わってしまうのか?

美容専門学校を出た後に入ったサロンの方針によって、変わってしまうのか?
こんなもんで金が取れると思ってしまうと進化がなくなってしまうのか?
(自分ひとりの力ではどうにもならないことを思い知るのも事実ですが)

実はこの私も、一時期は(生活の為)そんな美容師のひとりに成り下がって
おりました。
しかし「これではいかん!」と、ひとりでやる道を選びました。

私のようなやり方が良いのかどうかはいまだによく分かりませんし、
ましてやオススメなどしませんが・・・・
なにはともあれ、美容師はサロンでどんな仕事をする(出来る)かが大切です。 
今の志を忘れないよう、基本をしっかり学んでください。

お互いにがんばりましょう!
2010.04.23 12:03 | URL | #- [edit]

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